事業本部のご紹介
ビー・ブラウンエースクラップ株式会社の社員は、どのようにチームワークを活かしながら仕事に取り組んでいるのでしょうか。 ここでは、私たちのビジネス最前線である4つの事業本部についてご紹介いたします。
ホスピタルケア&OPM事業本部
偶然聞いた患者様の声が大きなやりがいに・・・
ホスピタルケア&OPM事業本部では、術中・術後の疼痛管理の局所麻酔製品や、長期留置できる針、それに付随する輸液ライン製品、その他ディスポーザブル製品ならびに、創傷管理関連製品やストーマケア(人工肛門)、コンチネンスケア(排泄ケア)製品など、幅広い製品群を取り扱っています。一部製品については、大手企業とのパートナーシップでビジネス展開をしています。
仕事のやりがい、モチベーション
私たちはメーカーの社員ですから、患者様と直接対面する機会はめったにありませんが、外来で先生をお待ちしていた時、たまたま80歳くらいの女性に「あなた若いのに患者さん?」と声をかけられました。「私は医療機器メーカーの者で、ここで先生をお待ちしています。」とお話すると、「実は私はここに来た時は腰が曲がって動けなかった。先生に注射をして貰って、今旅行に行けるようになったのよ。それが楽しみで通っているの。」と話してくれたのです。
やはり、患者様の声を聞けることは、やりがいを感じ、大きなモチベーションになります。
ストーマケア製品では、患者様との直接のやりとりも発生しますので、ビー・ブラウンエースクラップの中では、患者様との接点も持つという意味で、ユニークな領域です。
より良い提案が出来るよう、日々努力していること
先輩、上司、マーケティングの社員へ積極的に質問をし、常に情報交換をしています。先生の手技に対しても、個人的なご意見を伺い、情報を集め、自分の知識を広げています。もちろん、社内研修も行われていますが、現場の声や同じ営業職員からの情報が最も役立ちますので、日頃のコミュニケーションは欠かしません。
デジタルを活用した取組み
昨今は、デジタルを活用した営業活動が定着して来ました。医療従事者の方向けのウェビナー開催およびニュースレターで、新しい情報を定期的に発信したり、代理店様向けの製品説明会、お客様とのWeb面談・・・と様々な活動が活発に行われています。また、部内のコミュニケーションでも、デジタルは欠かせません。ミーティングや勉強会はもちろん、時には全員揃っての納涼会や忘年会など、なかなかFace to Faceで会えない中、メンバーとの楽しいひと時は、次の仕事への励みにもなっていると感じています。
仕事を通じて学んだこと
相手が何を求め、必要としているのか?を常に考え、お応えできるよう心がけています。仕事ですから、決して楽なことではありませんが、ビー・ブラウングループの一員として、看板を背負っている重みを日々感じ、責任感を持って業務に邁進しています。
オーソペディック事業本部
B. Braunの約束「Sharing Expertise」を実践するチーム
オーソペディック事業本部では、整形外科領域の製品、主に人工関節(人工股関節・人工膝関節)と呼ばれるインプラントと、その手術に必要な器械類を取り扱っています。超高齢化社会においては、いかに長く健康でいられるかがとても重要ですが、加齢による変形性関節症などの疾患は、ひどい痛みを伴い、歩くことも不自由になります。傷ついた関節を置き換える人工関節置換術は、その痛みを取り除き、日常生活を取り戻す、つまり、人々のQOL (Quality of Life = 生活の質)の向上に貢献することのできる製品です。
ドイツの知見を日本に /
日本の知見を世界へ
1994年、当社が初めて日本市場に導入した人工股関節は、その「骨温存(手術において、できるだけ骨を残す)」という概念が、当時の日本では画期的なものでした。これは、手術の傷をなるべく小さくして患者の早い回復をという、「低侵襲治療」にもつながる発想です。 このような革新性や、当時よりQOLを考えた製品開発がされていたということに、誇らしさを感じます。
ジェネラルサージェリー事業本部
チームで取組む先進の医療技術と医療施設へのコンサルティング
ジェネラルサージェリー事業本部は、MIS (Minimally Invasive Surgery)分野の製品を取り扱うMIS事業部と、従来の外科手術器械を取り扱うSACU事業部(Surgical Asset Consulting Unit)という2つの組織で構成されています。
MIS - より多様化する術式へいかに対応していくか
MIS分野は、近年生まれた低侵襲手術の領域で、今では標準の術式にまで発展しました。腹部や胸部に数ヶ所の小さな穴を開けて、内視鏡カメラで体腔内を見ながら、鉗子や電気メスを用いて行います。小さな穴は身体へのダメージを大幅に低減し、患者さんのQOL (Quality of Life:生活の質)に大きく貢献します。MIS分野で使用される器械は、益々複雑化・多様化する手術手技に応じ、その種類も増え続けています。
やりがいを感じる瞬間
ドクターから手術後に、「ありがとう、君が紹介してくれた器械でいい手術が出来た。」というような言葉をかけてもらった時、この仕事に携わっていて良かったと感じる瞬間です。また、その積み重ねが蓄積してゆき、更にドクターに喜んで貰える情報を提供したいと勉強を重ねるモチベーションになるのです。
チームで情報やアイディアを共有
SFA(営業支援ツール)のチャット機能を活用して、情報や課題を共有し、アイディアを出し合っています。自分だけが課題を抱えるのではなく、チームの課題として捉え、チームとして解決策を考えることで、同じ方向を向いていることを実感できます。
今後のビジョンについて
MIS分野では、多様化する術式に応じた製品の提供や、最適な使用方法の提案、セミナー・Webinarの機会を通じた医療従事者の方への有益な情報提供などが、今後の活動の主軸になると考えています。また、その中で、当社オリジナルの製品開発も視野に入れています。
SACU - 医師、手術室、中央材料室、財務・経理部門の信頼できるパートナー
SACUとは、Surgical(手術器具の)Asset(資産を)Consulting(コンサルティングする)Unit Management(マイスターチーム)のことです。私たちSACUは、ドイツ、トットゥリンゲン市で150年以上に渡り手術器械を開発・製造してきたAESCULAP(エースクラップ)社の製品を取り扱っています。全世界に向け、製造、販売、修理やアカデミーという教育活動まで、一社で全てを提供しています。国内ではSACUメンバーが専任コンサルタントとして手術器械の運用・管理について、「安全性」、「効率性」、「経済性」の視点からソリューションを提供します。
ドイツAESCULAP社の
マイスター精神を日本へ
AESCULAP社の製品にはドイツのマイスター魂とも言われる職人技というものを感じます。常に同じものを長く提供していくという揺るぎない信念があります。お客様が製品を購入した後も、AESCULAP社の修理技術を継承した選任技術者が、国内で修理・メンテナンスを行うサービス体制があります。
SACUの専任コンサルタントは、病院内で使用されている手術用のはさみなどの手術器械の状態確認や手術器械の最適化(手術器械セットの内容や数量などを最適にする)のサポートをおこなっています。国内100以上の医療施設で行った調査では、多くの手術器械に腐食、破損が見つかりました。手術器械の腐食、破損は、医療従事者と患者様への衛生的なリスク、手術中の事故リスクを引き起こす可能性があり、手術器械の適切なメンテナンス方法をお伝えしています。
また、手術器械の最適化は、手術時間の短縮や効率的な再生処理の運用(機能点検の時間の確保)の実現にもつながります。これらの活動全般は海外および国内のガイドラインに沿った医療施設での再生処理の運用改善をサポートするものですが、AESCULAP社製品の品質あってこその活動であると言えます。
AESCULAP社の哲学・文化・技術の継承は、国を越え世代を超えて引き継がれています。また、チーム全体がコミュニケーションと役割を明確にし、誰かが不在でも、誰かがサポートできる組織作りを行っています。
ニューロサージェリー&スパイン事業本部
Expertiseを結集した新組織
ニューロサージェリー&スパイン事業本部は、2022年3月、ニューロサージェリー(脳神経外科分野)とスパインサージェリー(脊椎・脊髄外科分野)の領域の製品をそれぞれ取り扱う、独立した2つの事業本部が統合された新しい組織です。いずれも中枢神経系を扱うグループとしてお互いの相乗効果を狙い、一つの事業体として歩みだしました。
かつて脊椎脊髄手術を行う医師はほとんどが整形外科医でしたが、脳神経外医が行うことも一般的になってきました。また、脳神経外科領域で取り扱っているパワーシステムという製品は、脊椎脊髄手術にも使用されます。それぞれのお客様や扱う製品の重なりが強くなってきたことから、従来の知識や情報 – つまり、持てるExpertise(専門知識)を結集し、より効率的で効果的な活動を行う組織が誕生したというわけです。そのことは、お客様である医療従事者の方々への、より良い製品やサービス、情報の提供などに役立つと確信しています。
どのような活動を行っているのか
脳神経外科の手術の多くは、頭蓋内という限られた術野の中で細心の注意をもって行われています。脳はありとあらゆる生命活動のまさに根幹で、私たちは、人の生命に直結する重要な分野の製品を取り扱っているという意識を持って日々活動しています。そのためには、信頼性の高い製品の提供はもとより、医療従事者の方々と情報共有する中で、よりよい製品の開発なども目指しています。
また最近では、水頭症治療という新たな領域に重きを置いた活動をしています。正常圧水頭症という疾患には、未だ診断されていない潜在的な患者様が多くいます。今後、診断技術の向上などで、治療が必要な患者様を飛躍的に発見できると考えられており、私たちのデバイスで多くの治療に貢献できることになります。さらに、製品の販売だけではなく、世界中の脳神経外科医が集まり、手術手技や解剖学等の専門知識を共有する「エースクラップアカデミー」と呼ばれる教育活動も活発で、色々な角度から医療の発展に貢献すべく努めています。
一方、人体を支え安定させるという重要な役割を担う脊椎の機能に不具合が生じると、健康で充実した生活を営むことができなくなります。私たちの製品は、脊椎の機能回復と安定性を維持することに特に重きを置き、患者様が一日も早く健やかな日常を取り戻すこと、そして長くその状態を保つことを目指しています。脊椎・脊髄外科分野でも、「エースクラップアカデミー」で継続したプログラムを提供するなど、積極的に、医療従事者の方々への情報提供や共有、知見の交換の場を設けています。
働きがい・モチベーション
脊椎脊髄手術関連の製品を販売している企業は特にアメリカ系が多く、私たちは数少ないヨーロッパ系医療機器メーカーです。その違いは、製品にも表れているようで、お客様である医師の方々によれば「ドイツらしいこだわりの物づくり」という表現になります。その意味を深く掘り下げてみると、私たちの製品は確固たるコンセプトに基づき、こだわりを持って着想から開発~製造、そして医療現場へ提供されているということがわかります。それは、脊椎脊髄手術関連製品だけではなく、脳神経外科の製品、パワーシステムのすべてに通底したものです。私たちも、製品のユニークなコンセプトを知れば知るほど興味深く、お客様にも自信をもってお薦めすることの出来る点がとても良いな、と思っています。そして、私たちの製品のファンの医師の方が増えれば増えるほど、充実した気持ちになります。
また、私たちの組織、そしてビー・ブラウンエースクラップという会社は、自分たちが自らの考えや提案をし、実行していくことを奨励し、歓迎する風土があります。自分たちの手で、さらに良い組織や職場を作っていくことが出来るところも、大きな魅力です。